シンガポールとコロナについて、現状と個人が日々感じていることを書き留めます。
筆者は2019年の冬ごろからシンガポールで暮らし始めました。
ちなみに、なぜ今回シンガポールとコロナについて書こうと思ったかというと、日本の方々からDMでいくつか質問をいただいていたから。
ただし、これは個人が感じたことをに過ぎないので、あしからず、です。
Q&A形式です~。
- コロナ渦の中、シンガポールで出産。日本での普通の出産とは勝手が違いましたか。
- シンガポールではワクチン接種がとても盛んに進んでいますが、それにあわせて日々の生活はどう変わりましたか。
- シンガポールではワクチン接種後のブレイクスルー感染などが進んでいると一部報道もありますが、接種後の感染対策なども進められているのでしょうか。また現地の方同士ではどういった話になっているのでしょうか。
- コロナ渦から見えたシンガポールのお国柄、国民性はどうですか。
- シンガポールのコロナ現状は?感染者数が急拡大し、規制も再強化となる中で暮らしにどのような影響が出ていますか。
- ワクチン接種が進み、感染者数は増えても死者や重症化する人が抑えられている中でコロナに対する考え方も変わってきていますか
- ロボットは見たことがありますか。シンガポール当局の対策で役立っているものはありますか。
- 個人ブログでつづる、シンガポールで過ごしたコロナ時代 まとめ
コロナ渦の中、シンガポールで出産。日本での普通の出産とは勝手が違いましたか。
私は計画麻酔分娩でした。
まず驚いたのは、入院する部屋に案内されてすぐ、妊婦の私はPCR検査とART検査、付き添いの夫はART検査をさせられたこと。「噂には聞いてたけど、本当にするとは聞いてないよ~~」と思い、ドキドキしました。
入院の部屋はもともと一人部屋のシングルルーム希望だったのですが、シングルルームが他の人たちで埋まっていて、ダブルルームを一人で使うことになりました。(これは、コロナは関係ないかな。)
夜10時ごろ陣痛促進剤を入れて、朝2時ごろから陣痛。朝3時ごろに陣痛が更に強くなって破水してから産むための部屋に移動しました。
私はずーーっと陣痛を訴えていたのに破水するまでなぜか信じてもらえず(「I got contractions!!」と訴えても担当していたナースが「陣痛にしては感覚が短いわ」と・・・。)、
やーっと破水したと思ったら車いすにのせられ、「痛い痛い痛い痛い」ばかり考えていて分娩台に着いたときはマスクをしていませんでした。
「Where is your mask? You should always wear mask.」とナース。「ええー!おいてきちゃった!」というと、「仕方がないわね。特別にこれをあげるわ。」とナース。このマスク、後でお金をとられていたみたいです(苦笑)。さすが。
出産は普通の立ち合い出産という感じ。ただ、生まれた後に夫以外の人はお見舞いにもこれず、入院中は3歳の長女とヘルパーさんには来てもらえませんでした。夫は家と病院を毎日往復。病院に入る際は毎日ART検査が必要でした。
入院パッケージについていたマッサージもなし、通常だったら行われていたママたちが集まって赤ちゃんとのかかわり方を学ぶ機会もビデオでセルフラーニングという形になっていました。
カクテルパーティと称したお祝い膳みたいなアフタヌーンティーセットも本来なら7人分のところを夫と私の2人分のみ。
本当だったら家族や友人を呼べたのかな、とちょっと寂しいけれど、自分のペースでゆっくり赤ちゃんと向き合える入院期間だったのでこれはこれで良かったかな。
シンガポールではワクチン接種がとても盛んに進んでいますが、それにあわせて日々の生活はどう変わりましたか。
当初は、ワクチン接種が進めば元通りの生活に近くなると思っていました。一時期規制が軽くなったものの、感染者が急増して病床が間に合うかを心配してか規制は現在外で集まれるのは二人まで、とまた厳しい状況です。
みんな、それぞれ規制の範囲内で自分でルールを決めながら過ごしている状態だと思います。
シンガポールではワクチン接種後のブレイクスルー感染などが進んでいると一部報道もありますが、接種後の感染対策なども進められているのでしょうか。また現地の方同士ではどういった話になっているのでしょうか。
先日、私の住んでいるコンドミニアムでも1人感染者が出ました。(2021年9月の終わりごろ)
1人の感染者が出たことはコンドミニアム住人が使うアプリで発表され、その後、プールをはじめとした共有部分の洗浄作業が行われました。
シンガポールに住む人たちは政府の意向に従うものの、制限に対する疲れがそろそろ出てきている様子はうかがえます。
コロナ渦から見えたシンガポールのお国柄、国民性はどうですか。
コロナはシンガポールのお国柄を以前よりよく感じるキッカケでもありました。
まず、国として、シンガポールは世界の中のシンガポールという国の立ち位置をよく理解していると思います。
シンガポールという国は、インターナショナルで、色々な国にとってハブとなる空港を持っていて、新しいことをスマートに活用する柔軟性に長けています。
複数の民族が共存する社会の基盤ときくと不安定な印象を受けるでしょう。でも、教育やリーダーたちのメッセージによって、差別をすることは実益にならず、互いを尊重したり労働力を活用したりして享受できるメリットの方が大きいことを多くの人が理解している印象があります。
リー首相のスピーチが都度都度あり、そこでこうしたメッセージを発してくれています。リー首相のリーダーとしての影響は大きいと感じます。
国民性という点では、慎重で、合理的、そしてシンガポールという国に誇りを持っている人が多いイメージ。
コロナの初期に、他の国々が次々とロックダウンしている中、シンガポール人の同僚6人くらいと「ロックダウンするかな」「他の国がこれだけしてたらうちもするんじゃない」などと話していると上司が「うちはシンガポールよ。他の国と違うわ。」と放った言葉も私の中では印象的でした。
関連記事>>>シンガポールのコロナの規制・今後のことなど(2021年ナショナルデーを経て)
シンガポールのコロナ現状は?感染者数が急拡大し、規制も再強化となる中で暮らしにどのような影響が出ていますか。
ワクチン接種後も、外では食事やスポーツの時以外マスク着用は必須だし、外で集まれる人数は2人まで。(2021年10月6日現在)
シンガポールの感染者数はずっと市内感染0~2桁/日を誇っていたものの、最近は2,000人/日前後。
ワクチン接種率が進み、規制も緩み、感染者が少なかった時期に、多くの人が「きっともう大丈夫」と思って行動した結果なのかなと個人的には思います。
政府も、コロナの初期は決死の感染経路トラッキングをしていましたが、最近ではアクティブなクラスターや感染者が特に多いエリアをマップ形式で公表するのみとなりました。(それでも大変な労力だとは思います)
多くの人がコロナに感染するのはシンガポール政府も織り込み済みのことだったのでしょうが、突然数字が跳ね上がったことによって、病院のベッドが足りなくなってしまうのは避けたい・・・そこで苦肉の規制再強化・・・といったところなのでしょうか。
最近は外で一緒に行動できるのは2人まで。外食も2人まで。俗にいう『カップルの時代』がまたやってきました。家族世帯は動きにくいことこの上ないですが仕方ないですね・・・。
ワクチン接種が進み、感染者数は増えても死者や重症化する人が抑えられている中でコロナに対する考え方も変わってきていますか
ワクチン接種が進んで、感染者数が増えるのは、みんな予測していたことだと思います。
ただ、ワクチンを接種をしたからと言って感染しないわけではないので、コロナはシンガポールの多くの人にとって依然として恐怖。
特に子どものいる家庭は子どもがワクチンを打てないということもあって比較的警戒して行動していると思います。私のローカルのママ友もプレスクールの子どもたちを自主休校させていたり。
私も用事でまちなかに行くときは電車に長時間乗るのに気が引けてタクシーを使うようにしています。(タクシーだと感染しないというわけではないけれど接触者数はタクシーの方が少ないと思うので)
ただし、ずっと厳しい規制の中生活してきたからもう我慢できなくなっている人も多いのか、モールには割と多くの人がいます。
ロボットは見たことがありますか。シンガポール当局の対策で役立っているものはありますか。
私はこのロボット、見たことが無いのですが見たことある方いますか。
シンガポール国内にはお掃除ロボットはよく見る光景だし、監視カメラは至る所にあるし、もしあったとしてもそれほど違和感はないかなと個人的には思います。それよりも、赤いシャツを着た2人組「アンバサダー」がいるとちょっと緊張します。「アンバサダー」はルールを守っていない人たちに注意をする存在です。従わないなら罰金などのペナルティもあります。私も一度だけ、「マスクを鼻の上までちゃんとつけるように」と注意を受けたことがあります。(大き目のマスクをつけていて、それがずれていてたことに気付きませんでした・・・汗)
個人ブログでつづる、シンガポールで過ごしたコロナ時代 まとめ
シンガポールxコロナと言えば、他にも
QO(隔離指令)、HBL(ホームベースラーニング)生活、隔離生活、風邪でもらう5日間のMC(Medical Leave)、定期的なART検査、あの厳しいCB(サーキットブレーカー)・・・・
人それぞれ思い浮かべる経験や印象に残っているキーワードはさまざまだと思います。
私一人が全貌を記録はできず、今回はあくまで筆者が一個人として感じていることを書き留めたものです。
厳しい規制がまだまだ続いているし、感染者数も跳ね上がっている今日この頃ですが、どうかみなさまご安全にお過ごしください。
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