初めての海外生活で知っておいて損なし!異文化適応のUカーブ

マインド
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初めて海外生活を送る人「旅行で海外に行ったことはあるけれど、外国に拠点をかまえて生活するのは初めて。なにか心構えをしていた方がいいことはあるかな・・・。

という方向けの記事です。

シンガポール駐妻のエリカです。学生時代の専門の一つが「異文化」についてでした。

 

今回は、これから海外生活が始まる方や、まさに今、海外生活が辛い!という方むけに頭で理解しておくといいことをお伝えします。

初めての海外生活で知っておきたい人間の反応

初めて海外生活を送る、となると期待と不安が入り混じった複雑な気持ちになることもありますよね。

現地の人付き合いに馴染めるだろうか。
食べ物や水は身体に合うだろうか。
言葉は通じるだろうか。
ちゃんと生活できるだろうか。
出国前にそんな思いを抱える人は少なくありません。
今回は、そんな方むけに、多くの人が異文化に置いてどう反応するかとそれを前向きに受け止めるヒントをお話しします。

異文化適応のUカーブ

異文化適応のUカーブを聞いたことはありますか。

異文化に慣れていく上で、多くの人は次のような過程を通るといわれています。

(帰国時のリ・エントリーショックとあわせてWカーブと言われることもあります。)

ハネムーン期

目に入るもの、口にするもの、聞こえてくる言葉、すべてが物珍しくキラキラと輝いて見える時期。

ショック期

日本と海外での生活習慣の違いや人間関係での違いを経験し、カルチャーショックを受ける時期。

回復期

海外での新しい環境にも慣れて、不便や不自由だと感じたこともだんだんと受け入れていける時期。

適応期

異文化への適応がほぼ完了。新しい生活においてもストレスや不安が小さい時期。

ねこっち
ねこっち

ちなみに、旅行者はこのハネムーン期だけを経験して帰っちゃうので海外暮らしの悪いところは経験せずいい思い出だけ持ち帰れることも多いといわれているニャ。

実際に海外で生活してみると、「思っていたのと違う!」と感じる人(ショック期を経験する人)も多々います

自分を客観的に見つめて受け入れる

異文化適応のUカーブを知っていると、「今は気分が落ち込んでいるけれど、これはショック期なんだ。これから慣れていくかも・・・」と頭で状況を理解して受け入れられる場面もあるでしょう

フラットな視点をもつことのお得さ

お次は、異文化の中で気持ちよく生活するためのヒントを。

自分の文化を基準に考えたり、この国の国民性はこうだというステレオタイプ(固定概念)を持って人と接すると、あまりいい結果を招かないし自分が苦しくなります

 

昔、留学時代にアラブ首長国連邦から来た同級生とフランス旅行をしていました。

彼は、「フランスでは英語が通じない」というステレオタイプを持っていました。

 

彼は聞くのです。パリのど真ん中で道行く人たちに、「Can you speak English?」と。

そして、フランス人たちに何度も何度も「No」とにこたえられ、ズコズコと帰ってくる度に「やっぱり、フランス人は英語ができないんだよ!」と嘆くのでした。

 

一方で、私が、「エクスキューズマ。ごめんなさい、私フランス語は話せなくて英語で聞いていいですか。○○に行くにはどうすればいい?」と聞くと、

ほとんどのフランス人はたどたどしくても英語で道案内をしてくれました。

「フランス人は英語ができない」と思い込んでいきなりあんな尋ね方をしなければ、彼に「No」といった人の中には、困っている人を助けようとする人が現れたかもしれないなと後で思い返しました。

置かれている状況を面白がる

初めての海外生活は多かれ少なかれある程度のストレスがかかる場合が多いです。

そんなときは置かれている状況のいい点に集中してみてはいかがでしょうか。

コンフォートゾーンを飛び出す

安全で居心地のいい場所から、「エイヤ!」と出ていくことをコンフォートゾーンの外に出るといいます。

コンフォートゾーンを飛び出すことは一般的に次のようなメリットがあるといわれています。

・人間的成長
・自分自身をについてより深く知る
・自分で対応法を考えることでクリエイティビティが高まる
・自信につながる
・人生がよりドラマチックになる
・新しい交流関係が広がる

だれしも、学校でのクラス替え、新しい仕事、ライフステージの変化、引越しなどでコンフォートゾーンを飛び出す経験はしてきたはず。

ねこっち
ねこっち
海外での生活が始まると、気候、食、住むところ、人間関係、仕事、学校・・・いろいろなものがガラリと変わってしまうのニャ。
不安は大きいかもしれませんが、居心地のいい場所から飛び出すことで、きっと得るものもたくさん!

ジョハリの壁ーまだ見ぬ自分

「ジョハリの壁」という言葉を聞いたことはありますか。

心理学でよく使われるフレームワークで、人の心を4つに分けて見てみようという考え方です。

開放の窓:自分も他人も知っている自分
秘密の窓:自分は知っているが他人は知らない自分
盲点の窓:他人は知っているが自分は知らない自分
未知の窓:他人も自分も知らない自分

海外で生活し、未知の環境に飛び込むことは、このジョハリの壁の「未知の窓」(自分も他人も知らない自分)を知る一歩につながります。

これまで考えもしなかったことをやりがいや生きがいに感じるキッカケになったり、

人生を変えるできごとを経験したりする機会もあるかもしれません。

理論通りに行かなくても気にしない

筆者の手書きで失礼!

これまで一般的な考え方をいくつか紹介しました。

これらの一般的な考え方を知ることで、自分の今の状況を受け入れてパニックにならずに対処できる可能性が増えることでしょう。

しかし、人間の心は理論通りに動くほど簡単ではないとも筆者は思います。

 

例えば、「自分はもうこの環境に適応した!」と思ったらまたカルチャーショックを受けて落ち込んだり、

逆にハネムーン期がなが~く続いて、海外生活は全然平気!という人もいるかもしれません。

実際は異文化適応Uカーブ通りに行かないこともあるよね・・・

伝えたいのは、理論は知っていると便利だけれど、理論にあまりこだわりすぎなくても大丈夫!だということ。

初めての海外生活で知っておいて損なし知識! まとめ

今回は初めて海外で生活する際に事前に知っておきたい心構えについてお話ししました。

不安なことも多いでしょうが、きっとそれは誰しも初めに通る道。

 

乗り越えるコツは、今の状況のいい面に目を向けることです。チャレンジを楽しめる人が増えますように!

 

でも、きつくなったら無理せずに周囲やお医者さんに相談してくださいね。

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