シンガポールリートでアセンダス(Ascendas/ティッカー:A17U.SI)というものがあります。
筆者目線では結構いい印象のリートなので概要をお話しします。
ちなみに、そもそもリート(REIT)って何?という方はこちらの記事を参考にしてみてください。
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このシリーズのコンセプトは『普通の主婦が勉強しながら、誰でもわかるように話す』です!
アセンダス リート(Ascendas Reit)の基本情報
アセンダス リートの基本情報はこんな感じ。
- ティッカー:A17U.SI / Ascendas Real Estate Investment Trust(アセンダス S-REIT)
- 上場取引所:シンガポール証券取引所
- セクター:工業系
アセンダス リート(Ascendas Reit)の直近データ
アセンダスの今時点のデータを載せておきます。
- Total Asset(時価総額): SGD 15.1B
- Property Yield(不動産投資利回り): 5.66%
- Gearing Ratio(ギアリング比率): 32.80%
- PBR(純資産倍率):1.32
- DPU(Unitあたりの配当金): 0.1469
- Distribution Yield(配当利回り): 5.05%
(2021年6月3日時点にデータ抽出)
引用サイト>>>https://sreit.fifthperson.com/
SGD 15.1Bの大企業!ギアリング比率もヘルシーだニャ。コロナ下で配当利回りを落としていた時もあったけれど、それでも3%前後はあったと記憶しているニャ。
あくまで自分の場合のお話です。
株式やリートを見るときに指標や値動きから見る人も多いかもしれませんが、私の場合、指標を簡単に見て、あるていどフィルターをかけてから、その後は、何やってる会社なの?というところから見ていきます。
その会社がやっていることにワクワクできたり、何をやって稼いでいるかや方向性に賛同できる場合は色眼鏡をかけて(けっこう先入観たっぷりで(苦笑))指標や値動きを追っていきます。
アセンダスの不動産ポートフォリオ
アセンダスはこれまで、10 ヵ国 30 都市以上で工業団地やITパークなどのオフィス・スペースを開発・運営してきました。
調べていたら、「あ!ここ行ったことある!」というところやこんな大きな会社が取引先だったんだ~というプロジェクトもやってきていました。
不動産のポートフォリオを見てみましょう。
FY2020のFinancial Result Presentationがあったので簡単に見ていきたいと思います。
シンガポール(93件)、アメリカ(30件)、オーストラリア(36件)、イギリス(38件)などに不動産を持っています。
ビジネス&サイエンスパーク、オフィス、工業系、ロジセンターなどが中心。
お付き合いがある産業は20種類以上!(エンジニアリング、ロジ、IT、バイオメディカル、金融、電気、政府、商社、小売り、食費、メディアなどなど。)
収益源に偏りは少ないようです。
けっこう分散されているなぁ~という印象!
アセンダスの状況
不動産って、自分の専門領域外なのでよくわかってない点もあると自分で思っているのですが、こういうのも大事な気がしています。リース契約が残りどのくらいあるか。
これがないと、今は良くても先々の収益が見込めるか分からないから。
加重平均で4年以上はあるとのこと。
あと、こういうのも大事っぽい気がする -- Portfolio Occupancy。
不動産をただ持っているだけじゃなくて、ちゃんと活用しているか。稼働率っていうんでしょうか。
シンガポールのが他の国のに比べて若干低いようにも見えますが、3年間同月比と同じレベルなので別に悪いことは無いかな。
アセンダスの値動き
2004年~2021年5月末現在までの値動きはこんな感じ。値動きしますが、長い目で見ると右肩上がりです。
お次は2020年~2021年5月末現在の値動きチャート。
まぁ、値動きはしますよね。
余談ですが、マーコウィッツという青年が1952年に発表した論文では、
・すべてのものはそれぞれのリスクとリターンを持っていて、ノーリスク・ハイリターンなんてものはない
・ポートフォリオを作ることでリスクを一定までは分散できる
というようなことを言っていたそうです。
個人的には、現状のアセンダスならある程度の値下がりはウェルカム。買い足します。
アセンダスのこれから
まずはアセンダスの不安な面から。
やっぱり今の不安要素はコロナですよね・・・。
2020年12月2日にRe-Assign Frameworkが発表され、それによると、対象となる中小企業は2021年1月15日~2021年2月26日の期間中に契約を再交渉できるとのこと。
不動産企業にとっては不利な状況のようなので、こういった交渉の結果が今後の財務諸表に反映されてくるかもしれませんね・・・。
次にちょっと明るい話。今やっている大き目のプロジェクトはこちら。↓
上記のテーブルで目立つのはGrab向けのビジネスパークでしょうか。
ちょっと調べてみると、アセンダスの開発でOne-Northに建設するGrabの本社ビルに関して、2019年1月30日発表の資料がありました↑
かっこいいビル~~~。
2019年1月30日発表の資料では、2020年Q4にこのプロジェクトが終わる予定だったようですが、2021年2月の資料では2021年Q2に終わる予定になっていて、当初の予定より遅れているみたいですね。
Grabの方も過去にプレスリリースの記事があったみたい。ご参考までに載せておきます。
アセンダス(シンガポールリート/S-REIT)は優良だと思っているって話まとめ
長くなってきてしまいました。財務諸表はプレゼン資料を見ればわかるので割愛します。
私の中のアセンダスの印象は、とにかく大企業の老舗リート。
大企業ともしっかりビジネスをする堅実な会社というイメージです。
投資に関してはベテランの先輩方はまた違う意見を持った方も多いかと思いますが、以上、素人主婦が気の赴くままに書き散らしてみました!
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